聖路加国際病院 <<築地さんぽ8月号>>

聖路加国際病院は、9つの診療センターと30の診療科・部門、産科クリニック19床を含む539床のベッドを有し、約320人の医師と700人の看護師が働く日本でも屈指の大規模総合病院です。

「野戦病院」設計の新病棟。手前はトイスラー記念館、奥は聖路加タワー

「野戦病院」設計の新病棟。手前はトイスラー記念館、奥は聖路加タワー

設立は1902年(明治35年)、米国聖公会の宣教医師ルドルフ・トイスラーによって開かれました。築地・外国人居留地には明治初期から小さな診療所がありましたが、それをトイスラーが買い取って開院しました。

病院名の「聖路加」は「ルカによる福音書」の著者・聖人ルカに由来します。ルカの職業は医者と伝えられていることから、キリスト教圏では病院名に冠せられることが多いようです。したがって「聖路加」の正しい読み方は、今でも「せいるか」です。

中央の十字架尖塔が特徴的な旧病棟は、都の「歴史的建造物」

中央の十字架尖塔が特徴的な旧病棟は、都の「歴史的建造物」

1923年(大正12年)の関東大震災で病棟が倒壊しましたが、皇室などからの寄付により再建しました(旧病棟)。旧病棟のうち、チャペルなどを含む主要部分は修復を施されながら今も現役で活躍中です。

また、1992年に竣工した新病棟は「野戦病院」設計で有名です。院内の壁面すべてに酸素供給口があり、大規模災害時などに多数の患者を一度に受け入れて建物内の至る所で救急救命処置を施せるようになっているのです。

創設者のトイスラーを顕彰する石碑

創設者のトイスラーを顕彰する石碑

この着想は竣工3年後、現実に生かされました。朝の通勤ラッシュの築地駅をも襲った地下鉄サリン事件。この病院が事件で最多の被害者を一度に受け入れられたのも、この設計のおかげだったのです。

 

 

 

 

 

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