テレビ観戦のための障害者スポーツルール

テレビ観戦のための障害者スポーツルールを掲載しました。

アーチェリー

70m離れた的に向かって矢を放ち、その得点を競い合う競技。使用する弓には一般的なリカーブと先端に滑車のついたコンパウンドの2種類があり、男女別に団体戦1種目(リカーブのみ)と個人戦(男子4種目、女子3種目)が行われる。ルールは一般のアーチェリー競技規則に準じている。

陸上競技

障がいの種類や程度によってクラス分けされ、クラスごとに競技が行われる。車いす競技では、「レーサー」と呼ばれる軽量な専用車いすを使用し、下肢を切断した選手はスポーツ用に開発された義足を装着して競技に参加する。また視覚障がいの選手は、競走種目において「ガイドランナー」と呼ばれる伴走者とともに走り、跳躍・投てき種目では「コーラー(手を叩いて音で選手に知らせる人)」による指示を頼りに競技を行う。

ボッチャ

「ジャック」と呼ばれる白いボールを投げ、後から赤いボール6個と青いボール6個を交互に投げ合い、いかに「ジャック」に近づけることができたかを競う競技。障がいの程度によりクラスが分かれており、同じクラスの選手同士が対戦する。障がいによって手で投げることができない選手は足でボールをキックしたり、「ランプ」と呼ばれる滑り台のような投球補助具を使って、競技アシスタントのサポートを受けてボールを転がす。

自転車

トラック競技は、個人追い抜き、タイムトライアル、スプリントの3種目で、ロードで行われる競技は、タイムトライアルとロードレースの2種目。使用する自転車は、切断や軽度の脳性まひの選手が用いる一般的な競技用自転車に加えて、体幹のバランスが悪い選手用の3輪自転車、視覚障がいの選手が「パイロット」とともに乗るタンデム自転車がある。下肢障がいの選手は、上肢だけで駆動するハンドサイクルを使用する。

馬術

パラリンピックでの馬術は、人馬一体となった演技の正確性と芸術性を男女混合で競い合う。種目は、規定演技を行う「チャンピオンシップテスト」と、各自で選んだ楽曲に合わせて演技を組み合わせていく「フリースタイルテスト」がある。障がいの程度に応じてⅠa・Ⅰb・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳのグレードに分類され、各グレードで競技を行う。「チャンピオンシップテスト」ではオープンクラスのチーム戦も実施されている。

5人制サッカー

視覚障がいの選手によるサッカー。フィールドプレーヤーはアイマスクと危険防止のためのヘッドギアを装着し、ゴールキーパーは晴眼者や弱視者が担当する。鈴が入ったボールの音やコーチの声を頼りにプレーし、ボールを持った相手に向かっていく際には、「ボイ」と声を掛けなければならない。試合は前後半25分ずつの計50分で行われ、サイドラインを割ることがないよう、両サイドのライン上に高さ1mのフェンスが並べられる。

7人制サッカー

脳性まひの選手によるサッカー。FIFAが定めた11人制サッカーのルールに則って競技が行われる。ただし、オフサイドが適用されない、片手でのスローインが認められている、フィールドやゴールの大きさが通常よりも小さいなど、一部ルールに改正が加えられている。試合時間は前後半30分ずつの計60分、ハーフタイム15分、選手交代は3人まで認められている。

ゴールボール

1チーム3人で視覚障がいの選手たちが行う対戦型のチームスポーツ。攻撃側は鈴の入ったボール(1.25kg)を相手ゴール(高さ1.3m、幅9m)に向かって投球し、守備側は全身を使ってボールをセービングする。攻守を交互に入れ替えて試合を行い、得点を競う。試合は前後半12分ずつの計24分、ハーフタイムは3分で行われる。選手は視力の程度に関係なく、アイシェード(目隠し)を装着してプレーする。

柔道

視覚障がいの選手による柔道。競技は障がいの程度ではなく、体重別に男子7階級、女子6階級で行われる。ルールは「国際柔道連盟試合審判規定」および「大会申し合わせ事項」に準じている。ただし、選手が互いに組んだ状態から主審が「はじめ」の合図をしたり、試合中に選手が離れた場合は主審が「まて」を宣告して試合開始位置に戻るなど、一部改正が加えられている。視覚障がいの選手も段位は健常者と同様に取得する。

パワーリフティング

下肢障がいの選手がベンチプレスで競技を行う。まずはラックからバーベルを外した状態で静止し、審判の合図とともに胸まで下ろす。そして再びバーベルを押し上げることで1回の試技となる。通常のベンチプレスは足が床に着いた状態で行われるが、下肢に障がいのある選手の場合は延長されたベンチプレス台の上に足を乗せた状態で行われる。障がいの種類や程度によるクラス分けはなく、体重別に男女各10階級で実施されている。

ローイング

肢体不自由と視覚障がいの選手が行うボート競技。4人のクルーと指示を出す1人のコックスによる「コックスフォア」、2人のクルーによる「ダブルスカル」、1人のクルーによる「シングルスカル」の3種類があり、ブイで仕切られた6つの直線レーンで行われる。1000mで競漕し、ボートの先端がゴールラインに到達した順序で勝敗が決定する。3クラスに分けられ、「シングルスカル」のみ男女別、その他は男女混合で実施される。

セーリング

主催者が設定したスタートラインからゴールラインまでの間を、いかに速く走れるかを競い合う競技。1人乗り、2人乗り、3人乗りがある。コースの中には、台形や三角形にレイアウトされたブイが設置されており、定められた走行コースを通過しなければならない。レースは10回行われ、各レースの順位によってポイントが加算されていき、ポイントの合計点によって最終順位が決定する。

射撃

ライフルまたはピストルで規定の弾数を射撃し、その得点を競い合う競技。標的との距離は、種目によって50m、25m、10mに分かれている。1発の満点は10点となっており、射距離10mのエアライフル種目で10点満点を狙うには、直径4.5mmの弾を標的中心にある直径0.5mmのマークに命中させなければならない。銃の種類や射撃姿勢によって、男女別3種目と混合6種目の計12種目がある。

水泳

一般の競泳競技規則に準じて行われるが、障がいの種類や程度によって一部の規則が変更されている。視覚障がいの選手の場合、壁にぶつかってケガをしてしまう可能性があるため、コーチがタッピングバーを使って選手の体に触れて壁の接近を知らせることが認められている。下肢に障がいがあり飛び込みスタートが困難な選手は、水中からのスタートが認められている。障がいの種類や程度、運動機能によってクラス分けされ競技を行う。

卓球

一般の競技規則に準じて行われるが、障がいの種類や程度によって一部の規則が変更されている。車いす使用の選手のサービスでは、エンドラインを正規に通過したボール以外はレットとなる。障がいにより正規トスが困難な選手の場合は、1度自分のコートにボールを落としてからサービスすることが認められている。競技は個人戦と団体戦があり、選手は障がいの種類や程度、運動機能によってクラス分けされ、クラスごとに競技を行う。

シッティングバレーボール

床に臀部の一部を着けたまま行う6人制のバレーボール。コートは一般のバレーコートよりも狭く、座位で行えるようネットの高さも低く設定されている。試合は国際バレーボール競技規則に準じてラリーポイント制の5セットマッチ(3セット先取)で行われる。サーブ、ブロック、スパイクなどの際は、立ち上がったり飛び跳ねたりして床から臀部を浮かしてはならないが、レシーブの際だけ短時間の臀部の離床が認められている。

車椅子バスケットボール

基本的には一般のバスケットボールと同じルールが適用される。ただし、ボールを持ったまま2プッシュまで車いすを漕ぐことが認められており、ダブルドリブルは適用されない。使用する車いすは、回転性や敏捷性、高さが得られるような専用のもの。選手の障がい状況に応じて持ち点(1.0点から0.5点刻みで4.5点まで)が定められ、1チーム5人の持ち点が14.0点以下でなければならない。

車椅子フェンシング

ピストと呼ばれる台に車いすを固定して行うフェンシング競技。ユニホームや剣、マスクなどは一般のフェンシングと同じものを使用する。男女種目は、フルーレ(メタルジャケットを着た胴体のみの突き)とエペ(上半身の突き)、男子種目はサーベル(上半身の突き、斬り)がある。選手は障がいの程度によってA級、B級にクラス分けされ、クラスごとに競技を行う。ルールは一般の競技規則に準じている。

ウィルチェアーラグビー

四肢に障がいのある車いすの選手が行うラグビー。障がいのレベルによって7段階に分けられた持ち点が定められ、プレーする4人の選手の合計が8.0点を超えてはならない。専用球を使用し、蹴ること以外の方法でボールを運ぶことができる。前方へのパスが認められているほか、車いすでのコンタクトにより、相手の攻撃や防御を阻止することも認められている。ボールを保持して2つのパイロン間のゴールラインを越えると得点となる。

車椅子テニス

2バウンドでの返球が認められていること(2バウンド目はコートの外でもよい)以外は、一般のテニスと同じルールで行われる(コートの広さやネットの高さも同じ)。男女別のシングルスとダブルス、男女混合のクァードクラス(四肢まひ・車椅子使用の選手対象)がある。上肢にも障がいがあるこのクァードクラスでは、ラケットと手をテーピングで固定することが認められている。