広島からサプライズ!? “ザック”にお任せ!!

7日阪神戦でスクランブル登板にもかかわらず、プロ初先発で初勝利&初完封をやってのけた中日・浜田達郎投手。予告先発の川上憲伸投手が、ぎっくり腰で登板回避したことにより巡ってきたマウンドで、9回11奪三振と結果を出した。それまでリードを許した展開で2試合に登板し、3回1/3を1失点に抑え、首脳陣の信頼を得てきた。この日の大仕事で谷繁元信兼任監督からも「次もチャンスを与えないわけにはいかないでしょう」と最大級の賛辞をもらった。数少ないチャンスで結果を残さないと生き残れないプロの世界。今回は「次は自分の番だ」とばかりに1軍での活躍を夢見て、虎視眈々とチャンスをうかがう2軍選手をご紹介したい。

今後注目はこの選手!!

<表1>

<表1>

今後活躍が期待される選手としては、表1にある投手3人と表2の野手2人の計5選手が挙げられる。投手では、ファーム3、4月度月間MVPに選出された巨人・土田瑞起投手、現在ウエスタン・リーグ トップタイの5勝を挙げているソフトバンク・飯田優也投手、そして先日10日に1軍昇格を果たしたばかりの広島・ザック・フィリップス投手。そして野手では、土田投手同様にファーム3、4月度月間MVPに選出されたソフトバンク・猪本健太郎捕手、14年ぶりに高卒新人でキャンプ1軍に抜てきされるなど三拍子揃ったDeNA・関根大気外野手らに注目していただきたい。各選手の2軍での成績は表の通りとなっているが、中でもチャンスが“いま”到来している投手3人について取り上げたい。

ソフトバンクに次世代のエース出現か

<表2>

<表2>

まずはソフトバンク・飯田投手から。最大の魅力は奪三振数で、その結果が防御率と勝利数に反映されている。2012年の育成枠でプロ入りした昨年は、リリーフとして20試合に登板し1勝2敗、防御率2.32、奪三振54とまずまずの成績を残すも支配下登録とまでは至らなかった。迎えた今年は、先発投手として勝負を懸けると、リーグトップの勝利数を挙げるまでに成長。さらに持ち味の奪三振数も同じくトップタイの成績で、ソフトバンク次世代のエースと言っても過言ではないだろう。飛躍の理由には、昨オフのウインターリーグ参加が挙げられる。これまでも、中村晃、柳田悠岐、今宮健太ら現在1軍で活躍する若鷹が辿った道で、飯田もそこで積んだ経験が、いま結果として表れ始めている。そんな飯田は11日に支配下契約を結んだことが球団から発表された。摂津正投手と寺原隼人投手がケガで戦線を離脱している今、飯田の力が試されるチャンスがやってきてもおかしくはない。

首位・広島にまたしても嬉しい悲鳴

続いて先日10日に1軍昇格を果たし、既に2試合に登板しているザック・フィリップス投手。昨シーズン終盤に今季の新戦力として獲得した左腕で、在籍したマーリンズ傘下の3Aでは59回を投げ74奪三振、奪三振率11.3と驚異の数字を誇る。そして日本初シーズンとなる今季もアメリカでの実績そのままに、2軍戦16試合で7セーブ、自責点0と結果を出し続けている。さらに、その奪三振率は日本でも衰えることを知らず、17回を投げて奪った三振が28個、奪三振率14.8と他を圧倒。しかし、それほどの実力がありながら昇格が今になったのには理由が…。それは、広島の獲得した外国人選手がことごとく結果を出していることによる外国人枠の問題だ。「嬉しい悲鳴」ではあるのだが、規則として4人までしか同時に1軍登録できず、エルドレッド、キラ、バリントン、ミコライオと好調維持する4選手に割って入ることができずにいた。しかし、抑えのミコライオがケガで登録を抹消されたことにより出番が回ってきた形で、今のところ1軍に慣れるためもあってか、勝敗に関係なく最後の抑えを任されている。広島ではほかにも、ロサリオというバッターが1軍で結果を出したにも関わらず枠の問題で2軍に在籍しており、次から次に外国人選手が活躍する広島にあって、全外国人選手が大当たりというサプライズを起こすことができるか。

巨人に救世主誕生!? そこには広島・一岡との間に不思議な縁が…

<表3>

<表3>


最後に巨人期待の若手投手・土田瑞起。11年の育成枠で入団し2年目にイースタン・リーグ記録となる62試合に登板し防御率2.56を記録するなど、広島に移籍した一岡竜司投手とともに2軍リリーフ陣をけん引した。シーズンオフにはウインターリーグに参加し、実績を積むとそれが評価され、球団史上初となる育成選手として今年の春季キャンプに参加した。その後支配下登録されて、現在2軍のクローザ―として存在感を示している。そんな土田選手と一岡選手との間には、実は不思議な縁が存在する。それは先に述べたウインターリーグ参加でのこと。クローザ―としてウインターリーグで活躍していた一岡選手がケガしたことにより、代役として急きょ派遣されたのが土田選手だった。そこで8試合に登板すると防御率0.75で5セーブの活躍をした。

勝利の方程式再建へ

そんな土田投手の今季の成績は表1の通りで、16試合に投げて自責点0は評価に値する。ウインターリーグでも7試合連続無失点に抑えた経験があるように、安定感が飛躍的に増している。そこで表3に示した「巨人1軍リリーフ陣の塁状況別被打率」をご覧いただきたい。現在不調で2軍落ちした西村投手に至っては、走者の有りなしに関わらず、3割を超える被打率となっている。山口投手が「走者なし」で5割超え、マシソン投手も「得点圏」では4割を超えるなど、各人それぞれに問題を抱える今のリリーフ陣。そんな中、カテゴリーが違うとはいえ、土田の2軍での成績は1軍で試してみたくなる数字だ。西村が不在の1軍リリーフ陣に、今一番勢いのある土田を投入することで、勝利の方程式再建へ希望の光が灯るのではないだろうか。