ニューイヤーカップの順位次第で降格も?

2015年から始まった「スカパー! ニューイヤーカップ」が2016年も1月24日から開催される。参加チームは前回の7チームから12チームへ、そして開催地も宮崎、鹿児島に加えて新たに沖縄ラウンドが追加されるなど、昨年よりグレードアップしたニューイヤーカップ。今回は2016年大会の見どころや各チームの戦力を紹介するとともに、プレシーズンマッチだからといって侮ってはいけない気になる同大会のデータをご紹介したい。

まずは今大会の見どころから。表1には沖縄、宮崎、鹿児島で行われる各ラウンドの参加チームをまとめた。昨年参加した浦和、大分が参加を取りやめる一方で、FC東京、札幌、千葉など7チームが初参加となっている(表1赤文字)。
表1 16年 参加(1)

■沖縄ラウンド

今回から新設された沖縄ラウンドには、J1からJ3まで各カテゴリーのチームがエントリーする形となった。過去最高タイの年間4位で2015年シーズンを終えたFC東京の実力が抜けており、J2札幌、東京Vは最後までプレーオフ進出を争ったライバル、今季の戦いを考えればプレシーズンマッチとはいえ負けられない。琉球は監督選手が大幅に入れ替わる中、格上相手に今の実力をどれだけ試せるか注目だ。

FC東京:城福氏が6年ぶりに同チーム監督に復帰。太田、権田が移籍したものの、湘南から正GK秋元や元代表の駒野(磐田)、城福氏の教え子である阿部(甲府)や水沼(鳥栖)を獲得するなど、各ポジションで厚い選手層を誇る。

札幌:2シーズン目を迎える四方田体制。経験豊富な増川(神戸)、オランダのPSVにも所属経験のあるヘイス、マセードらを補強。昨年のベースをもとに戦力の上積みで2012年以来のJ1昇格を目指す。

東京V:若いチームに安定感を与えるべく清水の高木純、タイからは鹿島などで活躍した船山ら経験豊富なベテラン選手を補強、さらに昨季プレーオフ進出を逃した原因でもある得点力不足を補うべくブラジル人FWドウグラスも獲得した。

琉球:金鍾成監督のもと新たなスタートを切る2016年シーズン。昨季終了後に19名もの選手が退団。現在10名の新加入が発表されているが、うち7名が新卒選手とシーズンを戦う上では厳しい選手層。年々勝点を増やしているJ3生活も3年目を迎えるが、今季も厳しい戦いが予想される。

■宮崎ラウンド

このラウンド2年連続参加の鹿島、福岡に、鹿児島ラウンドから熊本、新たに千葉らJ2勢が加わった。ナビスコ杯を制した鹿島に対し、鉄壁の守備で今季J1昇格を果たした福岡の力がどこまで通用するのか。また大幅に選手が入れ替わり、昨年とは別のチームの印象が強い千葉、監督・コーチともに新体制で臨む熊本はチームの仕上がり具合が気になるところ。

鹿島:チーム得点王の金崎とは期限付き移籍の延長がかなわず、ダヴィとも契約満了。梅鉢、豊川ら若手有望株をレンタル移籍させるなど、得点力に不安が残る。補強もブエノ、三竿、永木ら中盤より後ろの選手が多く、少ないチャンスで如何に効率よく得点を挙げるかが今年の課題か。

福岡:昇格に貢献した選手の引き留めに成功。昨年のベースをもとにした守備陣に新戦力がうまく融合できるか。そしてその守備がJ1でどれだけ通用するか、得点力の強化が残留へのカギとなりそう。またオリンピック世代の金森、亀川、為田ら若手の成長も楽しみ。

千葉:24名が退団し、20名が新加入という異例な状態で、まさに一からのチーム作りとなる。昨年のレギュラーもほぼ抜けており、どんなチームになるのか関塚監督の手腕の見せどころでもある。近藤(柏)、阿部(甲府)、船山(川崎F)らを筆頭に新加入の選手は実績十分なだけに、戦術がはまれば一気の昇格もありえる。

熊本:小野前監督からヘッドコーチだった清川新監督へバトンタッチされ、コーチ陣も一新。さらに選手陣でもレギュラーだった養父や齋藤らが抜けるなど主力放出に陥ったものの、植田(岡山)佐藤(鹿島)村上(愛媛)ら経験豊かな選手を補強、さらに清武(鳥栖)のレンタル延長にも成功した。プレーオフ進出を目指して昨年以上の成績を目指す。

■鹿児島ラウンド

昨年に続き磐田、清水が参加。北九州と鹿児島Uが新規参加となった。このラウンドは今季新たな戦いに臨むチームが集まったといえる。J1参戦の磐田、J2降格となった清水、新スタジアムが2017年から使用開始となり、J1ライセンス獲得が可能となる北九州、J3参加の鹿児島Uなど、今年はやらなければならないチームばかり。各チームの意気込みが感じられるラウンドとなりそう。

磐田:駒野が移籍したものの、ジェイ、アダイウトンが残留し、中村(千葉)大井(新潟)を獲得、さらに新潟にレンタル移籍していた山本が復帰するなど3年ぶりのJ1復帰へ戦力は整った。得点力はあるだけに、守備力強化が残留へのカギとなりそう。

清水:チーム初のJ2での戦いとなる今シーズンに向け、昨年の主力慰留に成功。監督も昇格経験のある小林新監督を迎えるなど、J2仕様へシフトチェンジしつつある。とはいえ、J1とJ2は戦い方が全く別なだけに選手たちがそのギャップにいかに早く対応できるかが昇格への課題か。

北九州:念願のJ1仕様のスタジアムが2017年に完成する北九州。ライセンスが交付されれば、成績次第ではJ2卒業も可能なだけに選手、監督、チームの士気は上がっているはず。本山(鹿島)、池元(松本)、刀根(名古屋)ら地元出身の実力派選手も多く獲得し、昨年7位だった実力にプラスアルファができればプレーオフ進出は現実味を帯びてくる。

鹿児島U:初のJ3参戦。浅野体制2年目を迎える今年は、他チームと違い新卒の選手やJFLからの補強が目立つ。昨年のベースをもとにJ3での戦いにまず慣れることが今年の目標となりそうだが、1年でJ2へステップアップした山口のように何が起こるか分からないJ3だけに鹿児島旋風を巻き起こしてほしい。

■侮れないニューイヤーカップ

プレシーズンマッチであるニューイヤーカップだが、実は侮れないデータもある。表2、3をご覧いただきたい。こちらは昨年の同大会の各ラウンドでの成績表をまとめたものとなっている。中でも気になるのが、両ラウンドの最下位チーム。
表2 差し替え
表3 15年 成績(1)

宮崎ラウンドの大分、鹿児島ラウンドの清水は両チームともにリーグ戦で下部リーグへの降格が決まったチームである。ともに得点はある程度取れているものの、それを上回る失点数で勝点を奪えていない。これはシーズンに入っても同じで、最後までその体質が改善されずに降格を味わっている。

まだ1年間しか開催されていない大会ではあるが、シーズンを迎えるにあたって不吉なデータでがでているのも事実。2016シーズンはこのデータを覆す結果となるのか、その点も注目しながらニューイヤーカップ、シーズンを楽しんでみてはいかがでしょうか。