出場停止が影響?Jリーグ優勝・降格争い

今季のJリーグ選手登録期限が9月18日をもって締め切られた。これにより、リーグ戦は現在登録されているメンバーで戦うこととなる。終盤に突入した今、あらためてその補強内容やケガ人、累積警告者数など今後の試合に影響を及ぼしかねない要素を振り返ってみたい。

■失速避けたい浦和が層の厚さを見せるか

表1-1には、J1リーグで優勝&残留争いを繰り広げるチームのケガ人・累積リーチ者数を、表1-2には各チームの今後の展望をまとめた。まずは優勝争いから見てみたい。それぞれ優勝を争うライバルとの戦いを2戦ずつ残しているが、3位F東京、4位G大阪は浦和、広島戦で敗れると後がない状態となるだけに落とせる試合は一つもない。

J 表1-1(1)
J 表1-2(1)
首位を走る浦和は、森脇・ズラタンが累積リーチ。次節鹿島戦では那須が出場停止と前節槙野に続いて2戦連続で守備の一角を欠く厳しい戦いとなりそう。とはいえ、阿部・永田らベテラン守備陣がカバー出来得る層の厚さは他にない武器。このまま充実した戦力でラストスパートも有り得る。

2位の広島はドウグラスが出場停止になった時の戦いが今後のカギとなりそう。野津田や浅野ら若手が控えるものの、得点ランク3位の実力者の存在を全員でカバーできるか。そのためにもここ3年間、好相性の清水・川崎F・湘南戦は勝利が必須となりそう。

■ケガ人多数のF東京に過密日程G大阪

3位F東京はケガ人の多さが気になる。太田も脇腹痛で練習を回避するなどこれ以上の戦力ダウンは避けたいところ。残り試合数は少ないものの、森重、中島(2試合)、高橋(3試合)は各選手あと3枚もらうと複数試合出場停止となるだけに不必要なファウルには気を付けたい。

首位と勝点10差の4位G大阪はこれ以上負けられない。岩下・倉田・パトリックらチームのセンターラインに累積リーチが揃っているだけに、急な戦力ダウンも否めない。さらにACL準決勝もあり日程的な肉体面も他チームに比べて負荷となりそう。

■J1残留争いの行方は?

続いて残留争いを見てみたい。現在1試合少ない松本、清水、同山形の順で降格対象となっている。

勝点31の12位仙台は、ケガ人も出場停止となりそうな選手がいないだけに、降格争いのライバルとの試合に勝てばほぼ残留か。また同勝点の13位鳥栖は浦和・広島との戦いが残っているものの、他は下位との試合なだけに、ここをいかに勝ちきるかで残留が見えてきそう。ただし、ここまでチームをけん引してきた鎌田の負傷状態がどうなのか。その点が今後を左右しそう。

■ライバル蹴落とし松本の一気浮上も?

そして上位対決のない14位新潟、1試合のみの15位甲府は取りこぼしだけに注意したい。ともにチームの格となる選手(舞行龍、山崎、コルテース/阿部拓、松橋)が警告枚数でリーチ状態なので、そこを計算した戦い方も監督の手腕の見せどころか。

降格圏に位置するチームで可能性が一番ありそうなのは松本か。唯一オビナが累積警告リーチ状態ではあるが、降格争いのライバルとの試合が続くここで勝利を挙げられれば一気の浮上もありそう。

■ケガ、累積…問題山積の清水は果たして

残留圏まで勝点8差の17位清水の現状はデータ的に非常に厳しいと言える。ヤコヴィッチ、ヨンアピンの両外国人をケガで欠く上に、本田、鄭、ウタカ、デュークも出場停止にリーチ。一戦も落とせないなかでの戦力ダウンが必至なだけに、一戦必勝で目の前の試合を無駄なファウル無しで勝ち抜く以外に方法はないだろう。

最後に最下位山形。伊東や松岡をケガで欠き決して戦力の厚くない今のチーム状況下で、主力に累積リーチ選手を多く抱える点は今後の戦いに影響を及ぼしそう。最終戦にG大阪戦(ACLのため日程不確定)を控えるだけに、そこまでの6戦で白星を積み重ねたい。

■3連戦の結果次第で大宮陥落も?

次はJ2のケガ人・累積状況を振り返る。表2-1にはJ1同様、昇格&残留争いを繰り広げるチームのケガ人・累積リーチ者数を、表2-2には各チームの今後の展望をまとめた。

J 表2-1(1)
J 表2-2(1)
現在1位の大宮は2位磐田と勝点10差、このまま行けばJ1復帰がほぼ当確だろう。しかし家長を欠いたここ数試合は、不調気味なだけに東京V、千葉、磐田との3連戦の結果如何では、自動昇格枠争いは分からなくなりそう。家長・カルリーニョスを欠く東京V戦が今後のJ2を大きく左右しそうだ。

同じく自動昇格圏の磐田の懸念材料は、チームの得点源であるジェイの負傷の状態。名波監督が長期離脱を否定しているもののアダイウトン以外にコンスタントに得点している選手がいないもの事実。負傷の具合によっては昇格プレーオフ圏内キープが目標にもなりそう。

好調維持する3位C大阪の課題はケガ人の多さ。直近では玉田、田代、楠神らがケガを抱えている。そして扇原が警告1枚で2試合出場停止になるなど、ファウルにも細心の注意が必要か。一方、エジミウソンが調子を上げており、怖い存在となりそう。

4位福岡も札幌相手に劇的勝利を収め、調子は上向き。腰痛で離脱している濱田が戻れば、ほぼベストメンバーが揃う。東京V、C大阪、千葉との3連戦が昇格への最大の試練か。

5位東京Vは10試合中6試合が昇格プレーオフを争う10位以内のチームとの対戦。戦い方次第では大きく順位を落とすことも予想されるだけに、一戦必勝といきたい。ダークホースは、ここ8試合負けなしで4失点と安定した守備を誇り、補強選手も機能している6位愛媛。既に大宮、磐田、C大阪との戦いを終えており、残りは福岡を除くと現在自分たちより下位にいるチームばかり。慢心せず戦えばプレーオフ進出も可能だ。

■プレーオフ圏内争い

6位までのプレーオフ圏内に食い込むためにも負けられないのが7位長崎以下のチーム。長崎は累積リーチの選手が多く存在し、戦力維持が課題。さらに深刻なのは得点力不足で、上位進出する上でも克服しなければならない最大の難点だ。千葉も同様に累積リーチ多数、そして谷澤、ペチュニク、パウリーニョらは次の出場停止試合数が複数なだけに、失速につながりかねない。ケガ人を多数抱え得点増が必須の金沢に対し、累積・ケガ人がいない北九州は今後の戦績次第ではプレーオフ圏も見えてきそう。

■降格争い

上位との試合数を多く残す21位栃木(6試合)、22位大分(5試合)の勝点上積みは非常に厳しく見える。さらに大分は累積警告でリーチ選手を主力に多く抱え、降格を争うチームとの試合も少ない。

一方の降格圏を免れているチームでは、京都が6戦負けなしで復調気味。下位対決も3戦あり降格回避の可能性十分。水戸は勝点差4の余裕があるものの上位との対戦も多く、岐阜・京都との直接対決を制することができるか。

そこで降格圏争いに巻き込まれそうなのが勝点差1の20位岐阜。DF陣を支える阿部が2試合出場停止、ヘニキ、岡根もそれぞれあと2枚の警告で2試合出出場停止となってしまう。正念場を迎える残り10試合、不必要なファウルがチームの今後を左右することは十分あり得る。