まもなくファン投票開始、オールスター出場経験者が多いチームはどこ?

プロ野球のオールスターファン投票が19日から開始され、約1か月間の投票期間を経て出場選手が発表される。そこでチームごとのオールスター出場経験者数を調査した。今回の原稿ではその結果から各チームの編成の特徴や、今のチーム状態を見ていくことにしたい。
ますは表1。これは各チームの現在の所属選手で、オールスターに一度でも出場したことのある選手の数をグラフ化したものだ。青はすべてのオールスター出場経験者の数、オレンジは現所属チームの選手として出場した選手の数となっている。まずは1位~4位のチームを紹介する。(1~4位の出場者は表2-1、5~8位は表2-2、9~12位は表2-3を参照)
表1

1位:ソフトバンク 22人(16人)

※括弧内は現所属チームでの出場者数

最多の出場経験者を抱えていたのは、近年大型補強を続けているソフトバンクだった。最近FAなどで獲得した選手のうち10人がオールスター出場経験を持っており、生え抜きの経験者と合わせるとなんと支配下選手68人の32%にあたる22人もの選手がオールスターに出場していた。野手のレギュラークラスで未経験なのはいつ出場しても不思議ではない中村晃だけだ。

2位:巨人 20人(15人)

次に多かったのは元祖巨大戦力・巨人だ。野手のレギュラー陣に加え、4人のローテーション投手(内海、杉内、菅野、大竹)を揃えている。ただ所属チームでの出場経験者数では4位に留まっていて、前のチームでオールスターに出場し、今のチームでも出場を果たしたのは7人中2人(杉内と村田)だけ。10人中4人のソフトバンクと比較すると少し見劣るだけに、片岡、大竹の奮起に期待したいところだ。

3位:オリックス 19人(12人)

昨オフに大型補強を敢行したオリックスが3位。オフに4人(中島、ブランコ、バリントン、小谷野)のオールスター出場経験者を獲得、数字を伸ばした。ただ19人の経験者のうち現在二軍にいる選手が9人、開幕二軍もしくは開幕後に登録抹消を経験した選手が6人もいる。現在のところ補強の効果なく低迷する現状はこんな数字にも表れているといえそうだ。

4位:中日 17人(15人)

長年投手王国を維持してきた中日が4位にランクインした。投手のオールスター出場経験者は12球団最多タイの11人を誇っている。しかしチームの高齢化を表すかのように40歳を超える経験者が6人、35歳~39歳も3人となっていて、20代の経験者は3人だけだ。近い将来ベテラン達がチームを去ると出場経験者の数も一気に落ち込みそうだ。

上位にはやはり現在補強に熱心なチームや、過去に熱心だったことのあるチームが並んだ。2チーム以上でオールスターに出場したことのある現役選手13人のうち9人がこの4チームに所属している。次に5位以下のチームを見ていきたい。

表2-1

5位:広島 16人(16人)

最近出場者を増やしている広島が5位に入った。昨年はファン投票で8人もの選手が出場し経験者の数も一気に増加した。
現所属チームでの出場者数16人は12球団最多タイの数字となっている一方、他球団でオールスターに出場した選手は1人もおらず、補強は外国人とドラフト中心というチーム方針を示す結果となっている。

5位:ヤクルト 16人(13人)

広島と並ぶ5位はヤクルト。投手力不足に苦しむチーム状況とは裏腹に投手のオールスター出場経験者は3位タイの10人を数えた。投手の経験者には、故障に苦しむシーズンが続く館山と由規や、高卒4年目で初出場した赤川の名前があり、彼らに故障や伸び悩みがなければ今頃は投手王国だった、そんな可能性を感じさせる数字とも言えそうだ。

7位:日本ハム 14人(13人)

野手の世代交代が進む日本ハムが7位となった。糸井を筆頭に小谷野、大引、鶴岡、森本ら多くのオールスター出場経験者を放出してきたこともあり、野手の経験者はコーチ兼任の中嶋を含めても5人と少ない。しかし西川、近藤、中島と十分オールスター出場を狙える選手がその穴を埋める成長を果たしていて、経験者の人数も今後大きく減ることはなさそうだ。

8位:楽天 13人(10人)

1000安打以上を記録している現役選手でオールスターに出場したことがないのが後藤と栗山(西武)。その後藤が初出場のチャンスを迎えた。今シーズンは遊撃手のレギュラーとして固定され、17日現在で打率.256、3本塁打、17打点を記録している。加えて今年のパ・リーグは各チームのレギュラー遊撃手が軒並み打撃不振に陥っている。ファン投票にノミネートされているソフトバンク・今宮(打率.206)オリックス・安達(.182)、日本ハム・中島(.233)、ロッテ・鈴木(.219)、西武・金子侑(.218)と比較すると後藤の打撃成績はかなり優秀。14年目36歳での初出場はなるだろうか。

表2-2

9位:ロッテ 11人(10人)

ロッテは投手の少なさが目立つ。4人という数字は阪神と並んで10位タイだ。先発投手ではロッテでの出場がない涌井を除くと唐川が一度出場しただけ。この数字が表すように、近年は先発投手の不足に悩まされていて、今年もすでに11人もの投手が先発するなど先発ローテーションがなかなか確立できないシーズンとなっている。

9位:DeNA 11人(5人)

野手の経験者はソフトバンク所属時に出場した多村のみ。DeNA所属選手としてオールスター出場した選手は現チームに誰もいない。長年の低迷を感じさせる事実だが、今シーズンは状況が一変しそうだ。開幕からの快進撃は野手陣の貢献が大きい、これまでオールスターに縁のなかった石川、梶谷、筒香、ロペスらは初出場の可能性が十分。出場経験者の数も一気に増えそうだ。

11位:阪神 9人(8人)

意外にも11位に留まったのが阪神だ。生え抜きでのオールスター出場経験者はわずか5人。野手では鳥谷が2005年に初出場を果たして以来、生え抜きでオールスター初出場を果たした選手がいないという惨状だ。今年のノミネート選手でも野手の生え抜きは鳥谷、大和、上本の3人のみ。生え抜きが育たない現状を示すさびしい数字となっている。

12位:西武 8人(6人)

オールスター出場経験者最少は西武だった。これは主力選手がFAなどで流出することが多いことにも一因があるだろう。現役の選手だけでも松井稼、和田、松坂、細川、帆足、中島、片岡、涌井が他球団でプレー中。仮に彼らが全員チームに残っていれば経験数は16人となる。そして西武で忘れてならないのが栗山。ベストナイン3回、最多安打1回の実績を持ちながらなぜかオールスターにだけは縁がない。今シーズンはここまで打率.228と苦しんでいて、悲願の初出場はまたもお預けとなってしまいそうだ。
表2-3