ラテ欄の縦読み ~Caféラテ4杯目~

カランコロン♪

学校帰りのテレ美ちゃんが今日もやって来ました。

「テレ美ちゃん、いらっしゃい」

いつもならマスターに挨拶し、即座にカフェラテをオーダーするテレ美ちゃんなのですが…。

「テレ美ちゃん、いつものでいいんだよね?」

「えっ? うん」

ラジ男くんの問い掛けにも生返事のテレ美ちゃん。スマホに目を落としたまま、何やらブツブツ独り言を言っています。

「へぇ~」「すごーい!」「なるほど!!」

「テレ美ちゃん、何ブツブツ言ってるの?」

「ごめんごめん。ラジ男くん、ちょっとこれ見て」

カウンター越しにラジ男くんが覗き込んだ先には、ラテ欄の画像が次々と出てきます。

スマホの画面に釘付けになって感嘆の声を漏らす2人に、さすがのマスターも気になったのか、夕刊を読む手を止めて声を掛けました。

「テレ美ちゃん、何をそんなに夢中になっているんだい?」

「マスターも見てみて。面白いんだから!」

スマホの画面にはプロ野球中継のラテ欄が映し出されています。

「どれどれ。ん? 最近話題の縦読みだね」

「さすがマスター。知ってたのね」

ここ『Caféラテ』は、その名の通りカフェラテが評判ですが、もう1つの売りはマスターの雑学講座なのです。

どうやら今日は、ラテ欄の縦読みがお題になるようですよ。

「マスター、縦読みって誰が考えたの?」

「ネット上では2ちゃんねるとかで流行っていたけど、ラテ欄で最初にやったのは、北海道放送だそうだよ」

「北海道放送って、地元のプロ野球チーム、日ハム戦を中継しているテレビ局でしょ?」

「そうだよ、ラジ男くん。ラテ欄には、番組内容や出演者が載っているだろう。視聴率獲得に大きな役割を果たすラテ欄は、重要な広報宣伝媒体になっているんだ」

北海道放送では、2010年のシーズンから日本ハム戦を中継するラテ欄に縦読みを取り入れ始めたそうです。

野球中継の見どころをラテ欄で伝えるのは難しいため、エンターテインメントな要素を入れていけたらと思いついたのが、ラテ欄の縦読みでした。

ラテ4の1

左の画像は2013年6月21日付『北の大地で虎退治』。これは同局でも会心の出来といわれている1つだそうです。

右下の画像は今年4月23日付『おそらく試合終了までお届けできるはず』。過去最長18文字の縦読みです。

ラテ4の2

実はこの試合は9回2死でタイムオーバーになり、最後まで中継できなかったそうです。同局報道制作センター・スポーツ部の熊谷貴史プロデューサーは、インタビューの中で、そうエピソードを語っています。

「北海道放送だけじゃなく、NHKでも、こんなのが載ったんだよ」

マスターが検索した画像は、6月2日放送のプロフェッショナル。サッカーW杯ブラジル大会を直前に控え、本田圭佑選手を取り上げた番組でのものでした。

ラテ4の3

「ラテ欄って、よく見ると面白いのね、マスター」

「テレ美ちゃんやラジ男くんがまだ小さかった頃は、行頭を全部▽で始まるようにしたり、行末を感嘆符で揃えたりして目を引こうとしていたこともあったんだよ」

「へぇ~。これからラテ欄も注意深く読まなくっちゃ」

早速、マスターから新聞を借りてラテ欄に目を凝らすテレ美ちゃんに、ラジ男くんがポツリ。

「ラテ欄も? 『も』って、普段新聞読んでないくせに…」

一言多いラジ男くん。

この日も余計な揚げ足取りで、テレ美ちゃんは縦読みならぬ、ご機嫌ナナメ>_<;

カランコロン♪

caferate