経験は校閲現場でも生きる~草野球少年だってセオリーを心得る~

筆者の小学校時代、男子が放課後に集まってする遊びといえば野球でした。女子の遊びは知りません。悪ガキよろしく「女なんか」と強がって、まともに話しかけることもなかったので。その後も同様、中学、高校と「男どアホウ一直線!」の寂しい青春を送りました。

いきなりですが今回は、校閲現場で経験がものをいうというエピソードを。

スポーツ新聞の花形といえば、やはり野球記事。今や、人気でサッカーに凌駕(りょうが)された感もありますが、まだまだ筆者と同じ「男どアホウ」たちが野球人気を支えています。

スポーツというもの、経験のあるやなしやで眼前に繰り広げられるプレーへの理解度がかなり違うもの。失礼ながらマイナーと称される競技であれば、ルールからして「へー、そうなんだ」。それが野球となると、いわゆる「通」なる御仁がうじゃうじゃとおいでになる。

「何やってんだ。2アウトだろ、走れ」とか「あちゃー、そこから真ん中勝負にいくかねえ」と、この方々は手厳しい。相手が天才イチローだって、容赦なしの何様ぶりです。

前置きはこれくらい。ある日の現場。プロ野球の記事を見て「ん?」。

「1死二、三塁、内野ゴロの間に2点目を狙うも、遊撃○○の好送球にあえなく本塁憤死」とあります。後輩「送球ではなく、ここ返球ですね」。まあ、そうなんだけど。それより「エトキ(=絵解き、記事用写真の説明文)を見てみな」と私。やっぱり!

エトキには「1死一、三塁…」とあります。野球デスクに確認すると、これが正解。

「よく分かりましたね」元サッカー少年の後輩には気づけまい。でも、男どアホウの中には、1死二、三塁からゴロでホームに突っ込みアウト、なんて暴走だろと思うやからもいるということ。一、三塁なら「ゲッツー(併殺)崩れ狙いでGO!」がセオリーです。

まあ、足に自信のあった筆者、草野球ではよくセオリー無視で暴走したものです。

校閲現場で、経験がものをいった実例。ただ私の場合、逆にサッカー記事では、プレーの意味がよく分からずに、クロスの右と左が間違っていても、スルーしていますけど。

よくある赤字エピソード